disease乳腺疾患
乳腺専⾨医が、
きめ細やかなフォローを⾏います。
乳房疾患は良性から悪性まで様々です。
腫瘍によっては良性と悪性の鑑別が難しい場合もありますので、良性でも慎重に経過観察が必要になることもあります。
主な乳腺疾患
比較的多い乳腺疾患を紹介します。
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乳腺症
閉経前の女性によく見られ、女性ホルモンのバランスが乱れることによる生理的な変化です。女性ホルモンの影響で生理周期に伴い、乳房が張った状態になります。乳腺症の症状として、痛みや硬いしこりを触れることがあります。
乳腺症のしこりには痛みがありますが、一方で乳がんのしこりは痛みがないのが一般的です。しかし、ごく稀に痛みのある乳がん(腺様嚢胞がん)もありますので、違和感がある時には自己判断せず早めに受診しましょう。
症状は閉経後に緩和されることが多いです。明確な予防方法はなく、症状の大部分は生理周期によって消失し、自然に軽快します。
乳腺症はほとんどの場合、乳がんとは無関係です。ただし、乳房のしこり、乳頭から分泌物が乳がんと見分けにくいことがあります。これらの症状がある場合は、念のため乳腺専門施設を受診しましょう。
詳しくは下記ページをご覧ください。
https://www.family-dr.jp/?symptoms=18755 -
乳腺炎
急性うっ滞性乳腺炎は乳汁が乳腺や乳管に溜まったり詰まったりすることが原因で発症します。特に分娩後1週間以内が発症しやすい時期です。乳房全体、あるいは一部が腫れて、触ると強い痛みや熱感がみられます。治療として搾乳や母乳マッサージを行いますが、場合によっては乳汁の分泌を止める薬物治療を行うこともあります。
感染を生じた『急性化膿性乳腺炎』では切開して膿を排出することもあります。詳しくは下記ページをご覧ください。
https://www.family-dr.jp/?symptoms=18753乳輪下膿瘍は乳管が閉塞し乳輪周囲に膿瘍や瘻孔を生じます。陥没乳頭を併発している場合が多いことが特徴です。抗生剤治療で症状が改善しない場合は切開排膿を行います。
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線維腺腫と葉状腫瘍
線維腺腫は若年の10~30歳台前半の女性に多い良性腫瘍です。腫瘍は自然退縮する場合もあります。一方で葉状腫瘍は線維腺腫よりやや高い年齢(35~50歳)の方に多くみられます。
線維腺腫は良性ですが、葉状腫瘍は摘出後も乳房内に局所再発したり、乳房以外の臓器に転移する場合もあります。線維腺腫と葉状腫瘍は画像検査や腫瘍の一部のみの生検検査では確定診断が難しいこともあります。また線維腺腫の可能性が高い検査結果であっても、腫瘍がどんどん大きくなる場合もあります。
線維腺腫の可能性が高くても3cm以上に大きくなる腫瘍や葉状腫瘍の可能性がある場合には、確定診断と治療目的で摘出生検の適応になります。
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乳管内乳頭腫
拡張した乳管内にできる腫瘍です。乳頭分泌が認められる場合があります。まだ浸潤していない乳がん(非浸潤がん)と鑑別が難しかったり、非浸潤がんを合併していることがあります。
経過観察が必要で、場合によっては確定診断のために腫瘍の一部を生検したり、手術で腫瘍を摘出することもあります。
「ご来院の際は」のページもあわせてご確認ください。